Kirin HeartLand

キリンのハートランドビールは、「この木なんの木〜」のCMに出て来るような、こんもりした樹がメインデザインになっている。銀色の地に緑の樹をえがいた缶と、緑のエンボスのボトルがあったが、今は500mlの瓶のみが市販されている。NIFTY-Serve のFSAKEでくり返し話題にのぼり、店頭で姿を見なくなってからも需要は絶えない。店に常備している酒屋は数えるほどになったが、製造自体は継続しているので、500mlをケース単位でならメーカから取り寄せてもらえるし、キリン系のビアホールでは生でハートランドを出す店もチラホラある。ただ、このビールの存在自体を知っている酒屋は少ないので、「キリンのハートランドを取り寄せて」と言っても「キリンでそんなビールありませんで」などとたわ言をいう店もあるのは悲しいかぎりだ。涼しげなボトルイメージそのままの爽やかな味わいで、夏場の食卓にぴったりである。

このビールはテレビから生まれた。グルメブームの走りの頃、愛川欽也氏が司会をしていたテレビ朝日の「探検レストラン」という番組の中で、六本木の洋館を改装して「たべたか楼」というレストランを作り、ここでハートランドは供されていた。地ビールだの、ビールの素材がどうだのが、まだ話題にならなかった当時に、麦芽100%のビールを作り、緑のエンボスのボトルデザインも、その中味にふさわしいデザインとして、コスト無視で作られた。

今でも、毎年、毎期と新しいビールが登場するが、生き残っているのは、スーパードライ、一番絞りくらいのもの。そんな中で、このすがすがしいビールがほそぼそとではあるが、確実なファンを持ちつつ製造され続けているのはじつに心強い。
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 (C) copyright Max Shinki : max@dsk.zaq.ne.jp
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