「十年(とうねん)」日記 その1


「十年」日記

大阪キタ新地は、社用族とおぼしきスーツ姿のおぢさん達と、お迎え・お見送り のホステスとクロフクが入り交じる所。バーボン専門のバー「十年(とうねん)」のあ るのは、そんな街であります。

勤労感謝の日と日曜日に挟まれた土曜日。いつもと違って客も少なく、いつもな ら混みだす八時半過ぎにもお客は三人だけ。テンガロン・ハットにシガーがトレード・マークのウエス タン野郎Mr.クーパー、マスターのランニング友達でクリエーターのMs.M、そして顔は少年・腹は中年 のわたしMAXであります。こういう日には、マスターもエアコンの前の椅子に腰掛けて、 我々との話に花を咲かせます。今日は「嫌な客」について。

マスターの工藤さんは、昨今だいぶ丸くなったとはいえ、二十年以上も前にバーホン専 門店を開いたヘンコツなオッサンです。それだけにバーでの客のマナーには、ナカナカに厳しいも のがあります。

まずヤリダマにあがったのがギャル。だいたいHanakoだとか、ananだとかを読んでくる ようなギャルにはマトモな客はいないようで・・・・・・。まま、これも十年の名が一般的に 知られるようになったからで、一種の有名税なんでしょう。んが、静かにお酒を 飲もうと思ってきてる酒飲みにすれば、もぉこいつらは許しがたい存在。

キャイキャイとうるさいばっかりで、店が混んできても平気な顔して居座ってる、なが っちりのオネーチャン達。どっかで聞きかじったバーボンの名前を、しかもタワケタことに水 割りでオーダーする。オメーラナァ、ここは喫茶店じゃねぇんだから、ウダウダお喋りしてぇ んなら、どっか他んとこ行けよ、とブツブツと独り言のひとつも言いたくなるシダイ。

次が、やたらとウルサいオッチャン達。だいたい、こーゆー連中は3人以上で連れだっ て入ってくるものと相場が決まっております。店の雰囲気も周りの客の視線も感 じずに、ワイワイガヤガヤと話し続けるヤツら、ひたすらやかましい。これがまだ、横で 聞いてても楽しい話なら良いのですが、たいていは会社のハナシ、それもグチ。 アンタ達ね、そんな話は会社の近所の赤チョウチンでやんなさいっちゅうのよ。

とにかく、いずれにしてもTPOをわきまえることを知らない、不躾な輩ばかり。 こおゆう連中がはびこりだすと、気持ちの良いお客さんが減ってしまうのが困り モノです。良いバーというのは、客が良いということが条件。とゆーか、客が良い 店を作り、良い店が客を鍛えるものです。

だから、こおゆぅ客を追い返したり、電話がかかってきても「満席です」と言っ て断る、工藤さんのヘンコツな姿勢には、つい嬉しくなってしまうのであります。

まま、そおゆぅことで「十年日記その1」でありました。

          その2に続くかどうかは・・・・・・・・・・・・・わからない(^^;)
               PEA01063 MAX/新木 誠でした
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