指南その9 <シールド・ボトル>


バーボンが瓶詰めで売られ始めたのは、1874年、ブラウン・フォアマン社のオールド・フォレスタからです。

もともとウイスキーは、酒場に樽で卸されて、そこで飲まれる以外はデキャンタやジャグ(注1)に移して売られていました。但し、樽は開封が容易でしばしば中身を抜き取られたり、偽物と入れ替えられたりしたそうです。そこでブラウン・フォアマン社の考えたのが、最初から自社で瓶詰めして売ることでした。こうして、瓶に詰められて口を封印されたボトル(シールド・ボトル:Sealed Bottle)が誕生したわけです。

ブラウン・フォアマン社以降、シールド・ボトルは各社に広まりました。また、これらのボトルには、内容の説明やディスティラリーからのメッセージを書いたラベルが貼られ、各社の個性をアピールするようになりました。これらのメッセージを読みながら、バーボンを作った頑固者の職人に思いをはせるのも良いものですね。

オールド・フォレスタのラベルには、'There is nothing better in the Market'と書かれています。オールド・フォレスタに対する同社の強烈な自信のほどをうかがわせる一文ではありませんか。  

注1.
ジャグというのは、陶磁器製の取って付きのウイスキー容器のこと。 酒屋向けの樽では個人には大き過ぎたので、小売用につくられた容器です。 ものによっては、籐製の篭(ウィッカーと呼ばれる)に入ったジャグもあっ たようです。

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